コラム
【解説】事業継続緊急対策(テレワーク)助成金について
コロナウイルス感染への対策としてテレワークを導入する企業が急増しています。
私もテレワーク・在宅勤務への切り替えは大賛成なのですが、テレワークを推進する立場にいる人事部や情報システム部の方々が苦労される気持ちもよく理解しています。テレワークを行うためには「環境の整備」が急務となるためです。
例えば、自宅から社内ネットワークや社内システムへアクセスするためにはセキュアな接続が必要となるためVPNの導入が必要となりますし、もっと身近な例で言えば、職場にいるときと同等の生産性を発揮するために自宅でディスプレイを用意するといったことも必要です。
これらの対策として様々な融資・助成金などの制度が出始めています。
弊社とは無関係ですが、こちらのサイトで非常に分かりやすく解説されていますので、ぜひご活用ください。
新型コロナウイルス対策融資・保証まとめ最新版
https://www.startuplist.jp/alliance_posts/6
さて、今回弊社では『事業継続緊急対策(テレワーク)助成金』の申請を準備していますので、同じようにご検討される方々のために、情報を整理して本コラムで解説いたします。
公益財団法人 東京しごと財団|事業継続緊急対策(テレワーク)助成金
https://www.shigotozaidan.or.jp/koyo-kankyo/boshu/kinkyutaisaku.html
概要
東京都内の中堅・中小企業向けに、コロナウイルス対策における事業継続対策として、在宅勤務等を可能とするテレワーク環境構築にかかる費用を助成するものです。
助成限度額・助成率
弊社で検討を進めた大きな理由が、この助成率100%です。全額助成してくれるということです。
- 助成上限:250万円
- 助成率 :100%
申請期間
令和2年3月6日(金) ~ 令和2年5月 12 日(火)
※ただし、予算を超えた場合は申請受付期間内でも受付を終了するようなので、要注意です。
※支給決定後、令和2年6月30日までに取り組みを完了させる必要があります。
対象事業者の要件
・都内で事業を営んでいること
・常時雇用する労働者の数が「2人以上、999人以下」であること
→常時雇用する労働者が10人以上の企業の場合は、就業規則を作成して労働基準監督署へ届出を行っていること
・東京都が実施する「2020TDM 推進プロジェクト」に参加していること (無料で5分ほどで登録できます)
・都税の未納や法令違反等がないこと
助成対象となるもの
①機器類(消耗品)
・税込単価が「1,000円以上、10万円未満」の機器類
(例)
・パソコン
・タブレット
・スマートフォン
・ディスプレイ
・キーボード、マウス
・プリンター
・VPNルーター
・導入型のソフト、など
②委託作業
・機器の設置や設定作業、保守作業の業務委託、運用サポート費が対象
・システム開発・改修にかかる経費は助成対象外
(例)
・ネットワーク構築作業費
・VPNルーター設置費用
・導入機器類の操作説明等にかかる委託経費(研修費用やマニュアル作成費用等)、など
③機器類のリース
- パソコン等、「①機器類(消耗品)」におけるリース料
④使用料
・テレワーク対象者にかかる新規および追加契約分が対象
(例)
・コミュニケーションツール(チャット、データ共有等)利用料
・管理ツール(勤怠管理、業務管理等)利用料
・セキュリティソフト利用料
・リモートアクセス利用料
・グループウェア利用料、など
なお、携帯電話やWifi等の通信費は対象外です。
大まかな流れ
- 申請書類を作成する(各種書類は東京しごと財団のHPからダウンロードできます)※
- 書類を郵送する(令和2年5月12日必着)
- 審査・支給決定通知【東京しごと財団にて】
- 助成事業の実施(機器類の購入等)
- 実績報告書類の提出
- 審査・助成額の確定通知【東京しごと財団にて】
- 口座振替依頼書提出
- 助成金の振込【東京しごと財団にて】
※提出書類には「テレワーク環境構築図」「見積書」「導入製品等の資料・カタログ」も必要です。
※申請時には3ヶ月以内に発行された「履歴事項全部証明書」「印鑑登録証明書」「納税証明書」も必要となりますので、ご準備が必要です。
さいごに
具体的な申請内容等について解説いたしました。
履歴事項全部証明書等の書類を用意する必要はありますが、書類の準備はそれほど時間がかかりませんので、要件に合致する企業の方はご検討頂く価値はあるのではないかと思います。
ぜひ何かのお役に立てていただければ幸いです。