コラム
中小企業デジタル化応援隊事業が再スタートしました
デジタル化を促進したい中小企業向けに1社あたり最大30万円が補助される「中小企業デジタル化応援隊事業」が多数の不正発覚により、一時的に事業停止していたのですが、2021年10月19日から再開されました。
再開後は利用規約の改訂などが行われましたので、本コラムでも解説します。
デジタル化応援隊事業とは?
全国の中小企業等・小規模事業者のさまざまな経営課題を解決する一助として、 デジタル化・IT活用の専門的なサポートを充実させるため、フリーランスや兼業・副業人材等を含めたIT専門家を 「第Ⅱ期 中小企業デジタル化応援隊」として選定し、その活動を支援する取り組みです。
以前弊社コラムでもご紹介しているので、詳しくはこちらをご覧ください。
簡単に説明すると、デジタル化に向けた課題の分析や検討、ITの導入支援などにかかる業務委託費用のうち、1時間あたり最大3,500円、1社あたり最大30万円が補助される、という制度です。
ITの購入費用ではなく、業務委託費用が対象になるということで、特にシステムコンサルティングを行う事業者にとって使いやすい制度です。弊社も事業者として登録しており、実際に活用させて頂いております。
不正の多発により一時停止へ
導入するITにかかる費用ではなく、業務委託として発生した費用が対象となるため、実際にシステムを導入しなくても申請することが可能でした。
また、当初は支援実施後の実績報告として、打ち合わせ風景の画像提出と実績時間の報告だけでしたので、不正に申請し補助金を不正受給するケースが頻発し、問題となりました。
例えば、
・事業実態がないのにもかかわらず中小企業等として登録する
・支援を提供する能力を有していないにもかかわらず IT 専門家として登録する
・支援時間や支援内容を偽って報告する(支援時間の水増しなど)
・支援を行っていないにも関わらず支援を行ったと報告する
といったことが実際に発生したようです。
その後、不正申請防止への対策として実績報告時のルールが厳しくなり、打ち合わせ実施時は動画で撮影することが義務付けられましたが、結局は事業自体を一時停止することになってしまいました。
本事業においては、不正を指南する活動が行われている旨の通報が事務局に寄せられるなど、不正の疑いのある 事案が複数確認されており、このような事案について、捜査機関への相談も行いながら厳正に対処しております。
事務局といたしましては、このような事態の発生を重く受け止め、今年度事業の残りの期間においては、不正の未 然防止の観点から制度改善を行う予定であり、以下の措置をとらせていただきます。
(1)本事業の一時停止
(2)利用規約の改定
2021年10月19日から事業が再開
2021年10月19日からデジタル化応援隊事業が再開されました。
(弊社では、事業停止前に申請しようと思っていたところだったので、再開されて安堵しました…)
ただし、支援を実施するIT専門家への登録要件が変わりました。また、今回の一時停止に伴い、スケジュールの変更もありましたので、解説します。
IT専門家の登録要件が厳しくなりました
IT専門家として登録するためには、以下2つの要件のいずれか一方を満たさなければいけなくなりました。
(1)以下いずれかの資格を有すること
・中小企業診断士
・ウェブデザイン技能検定
・情報処理安全確保支援士
・情報処理技術者資格(システム監査技術者、IT サービスマネージャ、エンベデットシステムスペシャリスト、データベーススペシャリスト、ネットワ ークスペシャリスト、プロジェクトマネージャ、システムアーキテクト、IT ストラテジスト、応用情報技術者、基本情報技術者、情報セキュリティマネジメント、IT パスポート、等)
・技術士の情報工学部門
・ITコーディネータ
(2)情報処理支援機関(スマートSMEサポーター)に所属していること
スマートSMEサポーターとは、中小企業が使いやすいITツールの開発促進や中小企業のIT導入を通じた生産性向上を図るために、中小企業にITツールを提供するITベンダー等を経済産業省が認定する制度です。
余談になりますが、弊社では既にスマートSMEサポーターとして認定されています。
スケジュールが延長されました
約1ヶ月ほど事業が停止されたことに伴い、申請の締め切り等のスケジュールが変更となりました。変更後の日程は以下のとおりです。
デジタル化応援隊事業のご活用をオススメします
登録期限が延長されましたので、デジタル化応援隊事業の活用をご検討される企業様は、まだ間に合います。
ぜひご検討されてみてはいかがでしょうか?
弊社では既に事業者として登録が完了しており、デジタル化応援隊事業を使った実績もありますので、ご興味のある企業様はお気軽にお問い合わせください。
(支援実績の一部)
・在庫管理業務のシステム化
・製造工場現場のペーパーレス化
・受注登録作業の自動化 など
→ 無料相談はこちらから
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