【2020年】コスト削減・経費削減を実現する方法|事例を交えて方法をご紹介

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企業が事業規模を拡大・継続していくためには利益を確保する必要があります。利益は「売上 ー コスト」で計算されるため、当然ながら売上を上げてコストを下げれば利益が大きくなります。

今回はコストの削減に着目し、必要なポイントやコスト削減に関するよくある間違い、具体的な手順まで解説します。
 
■目次

  1. コスト削減とは?
  2. コスト削減を行うためのポイント
  3. コスト削減におけるよくある間違い「業務効率化してコスト削減したらお金が減るのか?」
  4. コスト削減の手順
  5. コスト削減・業務効率化の事例紹介
  6. まとめ


  

コスト削減や経費削減の対象となる"コスト"とは?

 
まずは削減の対象となるコストは具体的に何を指すのか整理します。
企業が継続するためには様々なコストが日々発生しています。
 
・人件費
・オフィスの家賃
・事務用品
・交際費
・仕入費用
・外注費用
・経費
・システムの利用料や運用・保守料
など…
 
 

◯ 人件費

 
人件費は社員やアルバイトへ支払われる給与のことです。
社員1人当たりの人件費と、社員1人当たりの売上高から人件費率を求め、業種ごとの平均値を求めると、建設業では約25%、製造業では約29%、卸売業では約11%、小売業では約19%、サービス業では約42%という調査結果が出ています。
サービス業では4割を超えるほど大きな割合を占めているのが、この人件費です。
 
※出典:TKC経営指標(BAST)
 
 

◯ オフィスの家賃

 
最近はリモートワークの推奨によってオフィスにいる時間が少なくなったため、移転して小さいオフィスへ引っ越す企業も増えてきています。
富士通では国内の既存オフィスの床面積を今後3年かけて50%に削減すると発表しています。

富士通がテレワークを「常態」に、オフィス面積を半減し在宅勤務補助月額5000円
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/08291/

 
 

◯ システムの利用料や運用・保守料

 
メール(Office365やGoogleSuiteなど)の利用料、基幹システムのライセンス料、システムベンダーによる基幹システムの運用保守費用、勤怠システムの利用料、経費申請システムの利用料……など、社内で使っているシステムは基本的に全て費用が発生しています。
 
 

コスト削減を行うためのポイント

 
コスト削減
 
コスト削減について書かれている記事では「目的を明確にすることがポイントである」と述べてあることが多いのですが、その点は大前提ですので、ここでは割愛します。目的を明確にした上でコスト削減を行う際のポイントは以下の3つです。
 
 

1)コスト削減の対象を決める

 
「コスト削減」といっても抽象的ですので、具体的に何のコストを削減するのか、対象を決めます

例えば、
・現在使っている基幹系のAシステムにおける運用保守費用を削減する
・Bシステムのライセンス費用を削減する
・◯◯業務にかかっている外注費用を削減する
といったように、具体的にコスト削減の対象となる項目を決めます。
 
 

2)コスト削減の意義を社員へ伝えキーマンを巻き込む

 
コスト削減に対してモチベーション高く取り組む社員はあまりいないのが実情です。なぜなら、コスト削減しても自分の給与には影響を与えない会社がほとんどだからです。自分に影響がないのであれば、わざわざ今やっている仕事を変える必要がないと考えてしまうのが普通とも言えます。

しかし、コスト削減を行うにあたって、現状の業務を多少なりとも変更することが多いため、社員の同意を得ながら取り組みを推進していく必要があります。そのためには、コスト削減の目的や意義を社員へ伝えることが重要です。

とは言え「そうは言っても現実はそう上手くいかない……」というのが本音だと思います。

そこで、各部門にいるキーマンとなる社員(業務に熟知している方、周りへの影響力を持っている方など)を巻き込むことをオススメします。キーマンとなる社員が率先してコスト削減に取り組めば、周りにいる社員も協力しやすくなるからです。

キーマンとなる社員の巻き込むために、一人ひとり丁寧にコスト削減の目的や意義について話をします。場合によっては、ここまでコスト削減できたら賞与へ反映するといったインセンティブをつけても良いと思います。
 
 

3)効果が出やすいものから取り組む

 
例えば、「年間数千万円のコスト削減ができるけれど、取り組みが完了するまで2年かかる」という施策があったとすると、実現が難しいかもしれません。なぜなら、目に見えた削減効果がでないと、施策へ取り組む社員のモチベーション継続が困難になりますし、「本当に削減できるのか…」という疑念を社員も経営層も抱いてしまうからです。すると進捗が滞ってしまい、最終的に途中で頓挫してしまうということにも成りかねません。

まず最初は金額が小さくても、早く効果が見えるものから取り組むことで、社員を巻き込みやすいなりますし、経営層に対しても実績を提示することができるため、コスト削減の取り組み自体が肯定されやすい環境を作ることができます。
 
 
 

コスト削減・経費削減におけるよくある間違い
「業務効率化してコスト削減したらお金が減るのか?」

 
「◯◯システムを導入し業務を効率化すると、社員2名分の時間を削減できるので、社員1名あたりの人件費が月間50万円だとすると、月間100万円、年間1,200万円もコスト削減ができます!」
 
こういった営業トークを聞いたことがあるかもしれません。
もちろん間違いではないのですが、正確に捉える必要があります。

◯ システム導入により業務を効率化すると、社員2名分の業務時間を削減することができる
◯ 削減効果を金額に換算すると、年間1,200万円相当になる
◯ 仮に社員2名をリストラしたら年間1,200万円のお金(キャッシュ)を削減することができる
という表現が正確です。
しかし、コストを削減したいからといって社員2名をリストラする会社は日本では少ないのではないでしょうか。

業務効率化により担当業務がなくなった社員2名は別の部署へ異動することが現実的ですので、会社としては社員2名分の人件費が継続して発生することになります。

つまり、業務効率化によるコスト削減と言っても、キャッシュフロー計算書上に影響を与えるわけではないということです。
 
ではコスト削減への取り組みは意味がないのかというと、そうではありません。
社員2名が行っていた業務が自動化されることで、例えば、社員2名を営業部門へ異動して売上拡大へリソースを注ぐことができますし、サービス業であればお客様対応に時間を割くことで顧客満足度が上がり、結果的に売上拡大へ貢献できます。

このように「キャッシュフロー自体の削減にはならないが、効率化して捻出した時間を使って、より付加価値の高い業務へ時間を割くことができる」というのが、業務効率化によって生まれる本当の成果です。
 
 
 

コスト削減・経費削減の手順

 
具体的にコスト削減へ取り組む際の手順をご紹介します。
 
 

1)現状を把握する

 
まずは現状かかっているコストを把握する必要があります。現状把握する理由は2つあります。
1つ目は、コスト削減を行う対象を決めるために必要な情報であるためです。
2つ目は、そもそもコスト削減に取り組む必要があるかどうかを確認するためです。

何となくコストがかかっていると思っていたけれど、他社と比べたらITシステムへの投資費用がぐっと少なく、妥当なコストだった、ということは十分に有りえます。実際に、私がコンサルティングを担当させていただいた企業様では、他社と比べてIT投資額が少なかったケースがありました。このときは、コスト削減ではなく、より積極的なIT投資をするようご提案をさせて頂きました。

現状把握として、まずは支払いが発生する項目を全て洗い出して、現状かかっているコストを把握します。毎月の請求書や支払い実績を元に確認すればほとんどの支払い項目は把握することができます。あとは、法人カードでの支払いや個人が立て替えている経費を確認すれば、現状発生しているコストは全て把握できます。

なお、ITシステムのコストに関しては、現状のコストが妥当かどうか判断するためにはコンサルティング会社へ依頼することをオススメいたします。なぜなら、現状把握には時間がかかる上にコストの妥当性を判断するためには専門の知識が必要となるからです。

しかし、コンサルティング会社へ依頼する場合、高額な外注費用が発生してしまいます。そこで、費用をかけずにITシステムにかかるコストの妥当性を確認したい場合は当社が提供する無料の診断ツールをお使いいただければ幸いです。
 
▶ ITコストシミュレーション(登録不要、利用無料)
https://eggsystem.co.jp/service/it-cost-lp
 
ITコストシミュレーション
 
 

2)コスト削減の計画を立てて実行する

 
ポイントで解説したように、コスト削減の対象となる項目を決めて、いつ、誰が、どうやって取り組みを行っていくのか計画を策定します。その上で計画を実行します。具体的な対応事例を何点かご紹介います。
 

(1)システムのアカウント費用

 
最近ではSaaS(クラウドサービス)を利用する企業が増えています。スマートキャンプ株式会社が公表している調査結果によれば、1社あたりの平均SaaS利用数は「23サービス」です。チャットツールなどの普及に伴い、年々SaaSの利用数は増えています。
 
SaaS利用数の増加

※出典:スマートキャンプ株式会社 「SaaS業界レポート」
 
ここで陥りやすいのは、システムを使っていない社員にもアカウントを付与したり、退職した社員のアカウントが残っていることで、無駄なアカウント費用が発生している点です。

本当にシステムを利用しているのかどうか、今一度確かめてアカウントを棚卸しすることで、アカウント費用を削減できます。SaaSのシステムであれば、1アカウントあたり月間数百円から数千円程度かもしれませんが、例えば1人あたり1,000円の利用料が発生するシステムを20個、社員10名が使っていたら、月間20万円・年間240万円もの費用が発生しています。個々で見れば少額ですが、複数のシステムで無駄なアカウントを削除することで、年間数十万円〜数百万円の費用を削減することが可能です。
 
 

(2)システムのライセンス料

 
同じくSaaSのシステムで見かける事例は、使っていない機能やサービスまで含まれる高額なプランを契約していることです。SaaSのシステムはサブスクリプション型(商品ごとに購入金額を支払うのではなく一定期間の利用権として毎月/毎年料金を支払う方法)であることが多く、プランも複数に分かれています。

各プランの機能を精査せず、「このプランが人気です!」というメッセージを見て決めてしまうと、自社では使わない機能やサービスが含まれているということがあり得ます。そのため、自社で必要な機能が何か、どこまでの要件を満たしていればよいか、という点をしっかり検討した上でプランを決める必要があります。

プランを下げたからといって一気にコストが下がるわけではありませんが、(1)と同様で毎月/毎年発生する費用であり、複数のシステムがあるため、数年のスパンで見ると大きくコストを削減できる可能性があります。
 
 

(3)外注費用

 
業務を自動化することで、コールセンターやアウトソーシングしていた業務の外注費用を削減することができます。自動化の手段としては、システムの導入やRPAの導入などが挙げられます。RPAとは、Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略語で、定型作業をパソコンの中にあるソフトウェア型のロボットが代行・自動化するシステムです。
 
前述したとおり、社員の業務を効率化してもキャッシュフロー計算書上の影響はありませんが、外注している業務を効率化・自動化して外注費用を減らすことで、キャッシュフロー計算書上もインパクトを出すことができます。
 
ここではRPAの導入事例をいくつかご紹介します。
金融業界から民間企業や自治体まで、業務の効率化を実現しています。
 
◯日本生命保険では、窓口販売・企業保険・個人保険のバックオフィス業務から総務部門・資産運用部門など49業務を自動化し、年間5万時間の余力を創出。

◯大同火災海上保険では、注文住宅の資料請求希望リストを、ポータルサイトの管理画面からダウンロード・送信されてきたデータをダウンロードしまとめるなどのWEBを介した定型業務を自動化し、年間2,000時間の削減に成功。

◯PCA株式会社(会計ソフトの販売メーカー)では、支払通知明細の突合作業を自動化し、作業時間が従来の60分の1に短縮。

◯東京都では、主税局、オリンピック・パラリンピック準備局、水道局、収用委員会事務局、総務局の5つの局において事務作業を自動化し、年間438時間の作業縮減に成功。

◯茨城県庁では、県庁職員の事務作業を自動化し、年間46,000時間の削減を実現。

 
当社でも、会計事務所様へRPAを導入したことで月間20時間の業務を削減した実績があります。

▶RPAの導入サービス詳細についてはこちらから
https://eggsystem.co.jp/service/others

このように業務を効率化することで、外注していた費用を削減するというアプローチです。
(RPAなどのシステム導入には費用がかかりますので、外注費用の削減効果と照らし合わせた費用対効果の検証は必要です)
 
 

3)効果を検証する

 
コスト削減の最後のステップとしては効果の検証です。当初策定した計画どおりの成果を出すことができたのか、あるいは当初計画の数値には届かなかったのか、実績ベースで効果を検証します。効果検証については、1ヶ月・3ヶ月・半年後など、一定の期間を定めて定期的に行うことで比較検証しやすくなります。

成果が出なかった場合は、なぜ効果が出なかったのかを振り返る必要がありますし、成果が出た場合は、成功したノウハウを整理することで社内の別部門へ展開していくことができます。

また、効果を検証し成果を見える化することで、本記事のポイントでもご紹介したように、キーマンとなる社員や経営層を巻き込みやすい環境を作ることができます
 
 

コスト削減・業務効率化の事例紹介

 
さいごに、コスト削減や業務効率化の事例をいくつかご紹介いたします。
それぞれIT技術を活用して業務を効率化した事例です。

ご興味があればぜひご覧になって頂ければと思います。
 
■note記事

北海道森町|ひぐまの出没情報を可視化・共有して業務を効率化、66%コスト削減
 
ヒグマの出没情報を共有する「ひぐまっぷ」を構築し、各関係者へタイムリーに情報共有することが可能になりました。手作業で行っていた報告業務がワンクリックで出来るようになり、業務時間は1,240時間→420時間へ減少、地域コストも2,215千円→750千円へ減少した事例です。

  
沖縄県糸満市|400分の作業が0分へ、農業IoTの課題を解消した1万円で導入できる新しいスマート農業の仕組み
 
電照の不点火や温度以上を検知して、SMSや電話で通知するシステムを導入し、月約400分(6〜7時間)かかっていた巡回作業が「0分」になるという大きな業務効率化を実現した事例です。
 

群馬県川場村|地理情報システム(GIS)を活用し、年間1,920時間の業務を削減
 
地理情報システム(GIS)の「White Map」というシステムを導入しました。国勢調査や国土交通省等のオープンデータ、川場村が持っている行政データに基づき、地図上に情報をプロットして集計結果を表示できる仕組みで、資料作成業務が効率化されたため、手作業を70%削減、年間1,920時間の削減に成功した事例です。
 

北海道天塩郡豊富町|ドローンで牛追い、1日の作業時間を83%削減
 
ドローンから流れる音声を使って牛追いを実施しました。ドローンによる牛追いによって、管理作業者が牛の近くまで移動しなくてよいため、平均90分かかっていた作業が15分になり75分の削減(約83%削減)に成功した辞令です。
 

まとめ

 
無駄を発生させないコスト削減への取り組みは中小企業にとって重要な施策の一つだと思います。コストを削減したくないと考える経営者の方はいらっしゃらないと思いますので、どの企業でもコストを削減したいという思いはあるのではないでしょうか。

しかし、こういった現状を改善する取り組みを自社で行おうとしても、自社の社員は通常業務で忙しく、ノウハウとリソースが不足しているため、思ったように進まないというのがどの企業でも起こっている問題です。

そこで、まずはITシステムにかかるコストの妥当性だけ確認したい方は、当社のITコストシミュレーションをぜひご利用いただければと思います。また、何から相談すればよいか分からない、具体的な事例を教えて欲しいといったご要望がありましたら、無料でご相談を承っていますので、お気軽にご相談いただければと思います。
 
 
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・他社と比べて、ITシステムにかかるコストが妥当かどうか知りたい
・具体的にどのくらいのコストを削減すべきなのか知りたい

https://eggsystem.co.jp/service/it-cost-lp
 

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▶お問い合わせ
・コスト削減には取り組みたいが、日常業務が忙しくて手がつけられない
・システムに関するコストの妥当性が分からない
・コスト削減すべきかどうか、まずは一度見てもらいたい
・以前からお付き合いしているITシステムベンダーから提示される見積り金額の妥当性が分からない
など、お困りのことがありましたら、下記お問い合わせフォームからお気軽にご相談頂ければと思います。

https://eggsystem.co.jp/contact

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